「何もかもいやだ、何も考えたくない」
妻は夫に言いました。
「編み物でもすれば?何も考えなくてむすよ」
妻はまず、くさり編みを夫に教えました。
夫は四苦八苦。手がもつれて、きつすぎて、くさりが縮こまってしまいます。
しかし、自分なりに工夫し、ゆるく持つコツをつかむと、するするとくさりを編み、輪にしました。
初めての作品。
作品#1:タイトル『会社の歯車』
妻「素晴らしい!」
夫「えへへへ」
気を良くした夫は、細編みに挑戦。
当時飼っていた猫に邪魔されつ、
「ご飯だよ」の妻の声にも、
「ちょっとまって、あと3段だから」
(あと3段が長い)
4時間後・・・
得体の知れない四角形ができあがりました!
作品#2 『俺の生き方』
この日から夫は残業をほとんどしなくなり、
編み物に没頭するようになったのです。